罪悪感は自分が自分の人生を生き始めた証である
「私は私。母は母。」
著者 加藤伊都子
発行所 株式会社すばる舎
実際の母娘の葛藤エピソードを紹介しながら、母から解放され、自分の幸せをつかむための具体的な方法を紹介している本書。
「罪悪感は自分が自分の人生を行き始めた証である」
その中で心を打たれた一節。
母親から解放されるには、自分が変わらなければいけない。そのためには母親に反抗することが必要なのだが、その時に娘を苦しめるのが罪悪感。
私も自分の母親が嫌いだと打ち明けられるようになったのは、つい最近のこと。 今でも抵抗がある。 大事に育ててくれたのは間違いないだろうし、そんな母親を否定していいものかと。
本書では、「罪悪感は、これまで母の意に沿う行動をしてきた自分が、母の意ではなく、自分の意に沿って行動していることのサインである。…罪悪感は自分が自分の人生を生き始めた証であることを知れば、その苦しさも少しはラクになる。罪悪感をねじ伏せながら行動しているうちに、罪悪感は薄らいでくる。…」と言っている。
罪悪感を感じることは、自分が本来の自分を取り戻し、生き始めた証拠。 罪悪感を感じることに躊躇ってはならない。
そう思えたら、すごくラクになった。
本書の後半では、母になった娘が抱く子育ての不安についても書かれていた。母娘葛藤の連鎖を打ち切るヒントも。
参考にしなくてもいい子育てが出来ればいいなと思う。
でも、必要と感じたら…。 本の存在を知れただけでも安心感が違う。